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2010-06-24

子どもたちの証言は他の目撃者によって影響を受けるかもしれない

ついったーで拾ったMedical News Todayの記事。巧妙に仕組まれた実験で幼稚園児の目撃証言について検討していた「生み出された物語」を思い出す。この本はおもしろかったので、アファリエイトのリンクを張っておこう。

最後の自己管理インタビューとかいうのは、学齢の子どもだからできるんだろうな。幼児では無理だ。

Children's Testimony May Be Influenced By Co-Witnesses

 何かのできごとについての子どもたちの報告は、非常に正確な場合がある。しかし、子どもが他の目撃者と話すと、その証言は不正確になってしまうかもしれない。イェーテボリ大学(University of Gothenburg)の博士論文で、子どもが他の目撃者の影響をどの程度受けやすいかが調べられ、目撃した子どもがより詳しい目撃情報を提供するのを助ける新しい方法が提示された。
 エマ・ロース・アフ・イェルムセテル(Emma Roos af Hjelmsäter)の学位論文は、7〜13歳の子どもたちに2週間前に体験したできごとについてインタビューをした一連の研究に基づいている。インタビューの前に、一部の子どもたちは他の目撃者が同じできごとについてウソの内容を含んだ説明をするのを聞いた。子どもたちの報告は全体的には非常に正確だったが、他の目撃者の提供した情報の影響で、子どもたちがそのできごとについて報告するときに誤りを犯すことがわかった。
 『子どもたちは影響を受けてウソの情報を付け加え、実際には起きていないできごとについて報告したりした。それだけでなく、事実の詳細を省略するようにも影響を受けていた』とロース・アフ・イェルムセテルは述べている。

法的な影響
 このように、この学位論文は子どもが影響を受けて二種類の記憶の誤りを犯すことを明らかにした。誤った詳細の追加と、本当の詳細の省略である。いずれの記憶の誤りも、法的には深刻な結果につながりかねない。
 『目撃者が誤った詳細を報告すれば、捜査は間違った方向に向いてしまい、最終的には無実の人を有罪にしてしまうかもしれない。一方、目撃者が正確な詳細を誤って否定したら、重要なことが見落とされて、事件は迷宮入りになってしまうかもしれない』とロース・アフ・イェルムセテルはいう。
 ロース・アフ・イェルムセテルは、目撃証言が刑事事件の証拠で最もよくあるタイプのものであることから、目撃証言の信頼性に影響を及ぼす要因について研究する重要性を指摘している。証言がどのようなタイプのできごとと情報を取り上げているのかを検討することも重要である。ロース・アフ・イェルムセテルは異なる種類の情報について研究し、子どもが詳しくたずねられる内容がどのタイプかということによって結果が大きく異なることを発見した。
 『先行研究はたいてい、子どもの目撃証言は信頼できず影響を受けやすいと結論づけてきた。しかし、私の学位論文では、子どもは個人的な経験の中核的な側面について報告するときにはほとんど信頼できそうだということを示している』とロース・アフ・イェルムセテルはいう。

肯定的な効果
 学位論文に含まれている研究の一つで、「自己管理インタビュー」(self-administered interview, SAI)の効果が取り上げられている。これは、できごとの直後に子どもが個別に記憶を書き留めた質問紙である。結果は、子どもができごとを思い出すのにこれが助けになることを示している。2週間後にインタビューを受けたとき、SAIをやったことのある子どもたちはできごとのより細かいところまで思い出したのである。
 『これは、法的なやり方がしばしば非常に詳細な目撃報告を求めるのに対して、子どもは間引かれた情報を伝える傾向があるという事実を考察した重要な発見である』とロース・アフ・イェルムセテルは述べている。

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  • 北海道地方の大学教員